ぶるずあい

腐れ学生のブログ

『シン・ゴジラ』感想①

今日公開となった『シン・ゴジラ』を鑑賞して来た。購入したパンフレットも読まず、鑑賞直後の熱だけでこの記事を書く。

ゴジラで織りなされる『喜劇』

上映開始直後から東宝スコープロゴの3連続、この時点でニヤニヤが止まらなかった。そして初代ゴジラを意識したタイトルとあの身の毛もよだつ咆哮。正直もうこの時点で絶頂しそうだった。

本編開始から庵野のテロップ芸連発。テロップは本編中ずっと続く。突如として、東京湾に巨大不明生物が出現。都内まで侵攻する。しかし生物の全景はわざと中々見せない。右往左往する内閣、大臣たち。さながら核爆弾をゴジラに置き換えた『博士の異常な愛情(また私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか)』である。

不明生物は形態を変化させ、第二の形態(厳密には第三形態らしい)に変化。恐らくこの時点で攻撃を仕掛けていたらまだ遅くなかったかもしれない。

 

◆最強最悪のゴジラ

今作の『ゴジラ』はまさに歴代最強といってもいいだろう。庵野の「ぼくがかんがえたさいきょうのごじら」といった感じである。良いぞもっとやれ。

その生態は今までにない事尽くし。形態変化。弩級の大きさ。悪魔を思わせるデザイン。

そして何よりもその圧倒的攻撃力だ。なんだあの熱線は。ヤバすぎるだろ。火炎放射→破壊熱線→火炎放射→尾ひれからの全方位破壊熱線の流れに全俺が泣いた。しかも後半では尻尾からも熱線を放出するときた。

 

◆物語の動かし方

ゴジラに対抗するため様々な役所、関係機関が動く事になる。今回の主人公は政治家である。話の動かし方に面白さとリアリティを感じるのは、「利で人が動き、人で物語が動く」からなのではと感じた。役人のポストにメンツ、その他様々な利益がストーリー上で動く。もちろんゴジラという災害に対し一致団結するのはニッポンがこのままではヤバいからだし、感動的でもある。しかしそれはそれ、これはこれ。なんだかんだで、皆が裏で野心を秘めていたりする。どんな時に置いても悪さの人間らしい面を描くのは、非常に評価できる。

 

 

取りあえず今はこれだけ。100点満点なら95点。大傑作であるだろう。是非観て欲しい。こんな映画作れるのは滅多に無いんじゃないか。あとエンディングで『ゴジラVSメカゴジラ』のテーマ流したの、ほんとに最高だと思う。