ぶるずあい

腐れ学生のブログ

栄光のヤキニクロード

現実逃避に文章が書きたくなったから書く。やっぱりクレヨンしんちゃんは面白いなぁ。

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード』は2003年の公開作品。劇場版クレヨンしんちゃんとしては11作品目であり、監督が三代目の水島努に変更になった初めての作品である。

前作『戦国大合戦』、前々作の『オトナ帝国の逆襲』は今でも語り継がれる名作であり、特に大人たちに圧倒的な支持を受けた。家族の絆をテーマとした感動路線であったからというのもあったが、一貫して内容が大人向けに作られていたからであろう。

 

そんな二作とは打って変わって「ヤキニクロード」は物語全編がクレしんらしい、ナンセンスギャグ満載の娯楽作品に仕上がっている。かといって完全に子ども向けにシフトしたかと言うとそうではなく、至る所に洋画のパロディや、子どもには決して分からないユーモアが散りばめられており、侮れない。ブラックホークダウン! ブラックホークダウン!

 

ある朝の野原家、いつもに輪をかけて貧相な朝食に、とてもご機嫌斜めなしんのすけ達。だがそれは、夕食の最高級焼肉の為であった。
しかしそこへ突然謎の男が助けを求めて転がり込んでくる。それを追撃してきた謎の一団に危険を感じた野原一家は、冷蔵庫に入っている最高級焼肉を残して、その場から逃げ出した。
何とか謎の一団の追跡を振り切った野原一家だったが、どういうわけか突然警察やマスコミから凶悪犯一味と断定され、追われる事になってしまう。近所のおばさんやミッチー&ヨシリン夫婦は報奨金目当てに野原一家に襲い掛かり、かすかべ防衛隊や幼稚園の先生たち、ひろしの会社の同僚など親しい人達は一家を拒絶、やむなく野原一家は春日部から逃亡することになる。     wikipediaより 

 

◆『脱出劇』『ロードムービー』としての面白さ

今作はしんのすけたち野原一家が文字通り『訳の分からないまま』に指名手配を受け、春日部から熱海を目指すことになる。『脱出劇』映画は世に多くあり、最近だと伊坂幸太郎原作の『ゴールデンスランバー』などがあるだろう。主人公のかつて知人や友人が敵となり、様々な人たちと出会い、時に協力を受けたり、時に裏切られ、それでも生き残るため必死にもがく。『脱出劇』には魅力的な要素がたくさん盛り込まれており、ぼくの好きなジャンルの一つだ。「ヤキニクロード」にも前述した要素が盛り込まれている。そんな『脱出劇』ものの一つで、S・キング原作の『バトルランナー(原題Running man)』は傑作だと思う。時間があればぜひ読んで欲しい。

 A・シュワルツェネッガー主演の映画もあるがあれは全くの別物である。

バックマン・ブックス〈1〉バトルランナー (扶桑社ミステリー)

バックマン・ブックス〈1〉バトルランナー (扶桑社ミステリー)

 

 

閑話休題

野原一家は、一度離ればなれになり、各々で熱海を目指す事になるが、マクガフィン(物語を構成する上で、登場人物たちにとっては重要であるが、他のものに置き換える事が可能)となるのは「焼き肉」である。野原一家は「この危機的状況を乗り越え、絶対に家族全員で美味しい焼き肉を食べる!」というささやかな思いを胸に、離ればなれながらも何度も危機を乗り越えていく。微笑ましくもあり、くだらない、庶民として共感せざるを得ない絶妙なマクガフィンではないだろうか。

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↑劇しんではおなじみ、リアル顔。焼き肉の為ならこんな顔になるのも分からないでもない...か?

 

◆オチの弱さ、ボスの魅力の無さ

今作の敵となる「スウィートボーイズ」という組織のボスが、結局何が目的だったのかよく分からないのである。「熱海の再興」「俺自身が熱海になる」と語るが正直意味不明である。そしてあっさりひろしに殴り倒され、洗脳装置をしんのすけが使い、恐らく登場人物全員の物語に関する記憶が消えた、という見方によっては不気味な終わり方を迎える。まぁそのあと本来の目的である焼き肉を食べられたので良かったのだろうが。

 

◆まとめ

傑作とは言えないかもしれないが、前作、前々作からの流れをなんとか変えようという努力が伝わってくる作品。大人になった今見ても、十分に腹を抱えて笑う事ができるだろう。まだまだ内容について書けるがあんまり長いとだれるのでこれでおしまい。

『いまが最高!』

ちょうど1年前の今日、2015年6月13日はぼくにとって忘れられない日である。『ラブライブ!The school idol Movie』の全国ロードショーが始まった日である。

完全新作劇場版の製作発表からおよそ1年、SAAで開催された5thライブで1stトレイラーが公開されて4ヶ月、劇場版のことだけを考えて生きていた、といっても過言ではなかったかもしれない。それぐらいに楽しみにしていた。

鬼のような前売り券商法に全力で乗っかり、通算で21回劇場に足を運んだ。そして毎回号泣していた。当時のぼくはハッキリ言って異常であった。でも幸せだった。人生で一番楽しかった時期のまさに絶頂期だったかもしれない。

今回は当時の事を思い出しながら、公開から1年が経ったので軽く劇場版をレビューするという形式にする。

今でも当日の事を鮮明に思い出せる。まず眠れなかったこと。何かが楽しみで寝付けない、というのは初めての体験であった。それでもなんとか目を瞑り、意識を深層に落とそうとする。目が覚める。1時間しか時が経っていなかった。あれ程時の流れを遅く感じた事は無かった。そのせいで新宿ピカデリーに出かける時の体調コンディションは最悪だった。入り口からラブライブ仕様になっていた新宿ピカデリーはとにかく人、人、人。身動きもろくに取れないほど混雑していた。上映時間になりシアターに入場する。不思議な事に席に着いた瞬間、最悪だった体調は嘘のように回復した。「こんなことがあるのか」と半笑いだったのを覚えてる。

いよいよ上映開始。大筋の内容は説明しながら書くが、今作の見所はライブパートである。NYを訪れたμ'sのメンバーは観光がてら、ライブをする場所を見定める。しかしその途中雨に振られてしまう。暗澹な表情のメンバーの中から凛ちゃんが「大丈夫だよ!」と飛び出し、唐突に『Hello,星を数えて』のパートが始まった。驚いたと言えばそうなのだが、この演出、アニメ版『ラブライブ!』とはどういった作品なのかを改めて提示しているのである。

雨模様のNYの街並みを、ミュージカル映画『ウエスト・サイド・ストーリー』、『雨に唄えば』を彷彿とさせるダンスで、一年生組が可愛く歌い、踊る。そう、『ラブライブ!』は気持ちや、感情を歌と踊りで表現しようとする、ミュージカル的側面を持つ作品なのである。ぼくはすぐにその演出の意図が理解出来たと同時に、凛ちゃんの反則的なデコ出しの可愛さに心を奪われてしまったのだった。

そして、穂乃果がμ'sのメンバーからはぐれてしまい、謎の女性シンガーと出会う。穂乃果はその女性シンガーに問いを暗示される。「どうして歌うのか」、これには後々μ's自身で答えを出す事になる。

μ'sと合流した穂乃果。翌日に本来の目的であったNYでのライブが開催される。

世界最大規模都市の喧騒と、電光掲示板の光で溢れるタイムズスクエア。和服をモチーフとした衣装に身を包んだμ'sが映り、喧噪は一気に静寂へと変わる。何度も繰り返して観たトレイラーで流れていた、「あの曲」が始まるのだ。目に焼き付けよう、永遠の宝物にしようと思った。遂に『Angelic Angel』のライブパートが始まった。曲が流れて数秒で、全身の肌は逆立ち、涙が流れて来た。センターは絵里。妖艶な表情のアップが入り、度肝を抜かれる。アメリカのNYで、ロシアンクォーター美少女が、和服をモチーフとした衣装で光る扇子をぶんぶん振り回している。これもうわかんねぇな。

ライブパートはタイムズスクエアと、恐らくライブの練習をした場所なのであろう芝生が敷かれたセントラルパークの映像が交互に繰り返されるという斬新な演出。エロティックなギターコード。『Angelic Angel』のライブパートは最高峰の出来だった。後で分かった事だが、『Angelic Angel』はμ'sの全楽曲の中で唯一、打ち込みではない生演奏での収録だったようだ。

帰国すると、NYのライブの大成功を受け、μ'sの人気は急上昇していた。μ's自身が困惑する程にである。そこで正体を隠してアキバを抜けると言う流れで『?←HEARTBEAT』のパートが始まる。3年生組がコミカルに、今の状況に困惑している事を歌い上げる。ぼくの好きな希がハチャメチャに可愛い曲である。余談だが、FINALライブで披露されたこの曲を、ぼくはかなり近い距離かつ真正面で観る事が出来た。最高だったとしか言えない。

 

ここからはシリアスな場面が続く。もはやアマチュア扱いのスクールアイドルという小さい枠を飛び越え、高い評価を受ける事になったμ'sは、様々な方面から存続を願われる事になる。存続を穂乃果に打診する南理事長の机の上に、「永遠に枯れる事のない」造花がさりげなく置かれていたのが象徴的であった。今後についてμ'sのメンバーは、過去に結論を出していた。「3年生の卒業と同時にμ'sは終わりにする」と。その結論に揺らぎが出てくる。そもそも3年生は既に卒業しており、現状はロスタイムのようなものである。確かに『μ's』の形を変え、存続させていく事は可能であり、事実そういったグループがいることは劇中で説明されている。「周囲の期待に応え、μ'sを存続させる」のか「μ'sを終わらせ、9人だけの永遠にするのか」。9人が選んだのは後者だった。自己本位な選択である。だがそれが非常に良いのだ。輝きを掴んだ青春を、自分たちががむしゃらに、楽しみながら駆け抜けた1年間を、彼女たちだけのものにしたことを、誰にも批判する事など出来ないはずである。そしてこの選択は前述の女性シンガーの問への答えでもあるのだ。「何よりもまず自分たちが楽しいと思えることを優先する」のである。「楽しいから」歌って踊るのである。単純なように思えて、これは重要な要素ではないだろうか。

 

そして穂乃果たちはスクールアイドルの熱気を次代につないでいく為に、周囲を巻き込んでアキバで合同ライブを開催するという計画を練る。ここで「そんな事出来る訳ないだろ」「道路使用の許可とか、衣装どうすんだよ」と考えたら負けである。ラブライブの世界は半分ファンタジーである事を忘れてはいけない。

合同ライブを企画する段階で2年生組による『Future Style』が披露される。TVアニメ1期1話の『ススメ→トゥモロウ』を思い起こさせる桜が咲き乱れる校門前でのライブパートとなった。もう彼女たちの目に迷いは無かった。あとはひたすらに目標に向かって突っ走るだけである。それでこそ穂乃果が引っ張るμ'sなのである。

 

準備は順調に進み合同ライブ当日。μ'sは9人そろってアキバまで向かう。そしてアキバに集合した全国のスクールアイドルを観て、その人数に観客も驚愕するのであった。あの人数は半分ギャグと捉えるべきだろうか。ここの流れはにこが印象的であった。にこはアキバに向かう際、一番最後に合流する。絵里の台詞「誰よりも先にずっと待っているはず」は、にこはμ'sに加入するまでは、非常に孤独な存在であったという事実も含めているのだ。アイドルへの思いが強すぎるため、理想が高かった。そのため以前に組んでいたグループは離散してしまっていた。そんなにこに、ようやく穂乃果という「思い」が対等な存在が現れた。にこにとって、μ'sは言葉では言い表せないくらい特別な存在なのである。そしてアキバに集まった師団単位たくさんのスクールアイドルを目の当たりにし、にこは「こんなに...」と目を潤ませる。ずっと孤独だった過去と、思いを一つにするたくさんの仲間がいる今が、頭の中で交差したのだろう。

 

「ワレワレハヒトツ」で気が抜けるが合同ライブ曲『SUNNY DAY SONG』が始まる。なんとフルコーラスサイズでお披露目である。衣装は赤と黄を基調とし、トランプのスートをモチーフとした、ストレートかつ王道なデザイン。このライブパートは「楽しいのに涙が出る」不思議な空間であった。もうぼくの顔は涙でぐちゃぐちゃになっていた。ファンだったら心に来るような演出が盛りだくさんで、書ききれないほどである。

ライブを終わらせ記念写真を撮るスクールアイドルたち。最高の瞬間を一枚の写真に収める。写真を撮るというベタで王道な演出が、ぼくには深く突き刺さった。彼女たちはまたしても大きな事を成し遂げたのだった。

 

 

そして時は流れ亜梨沙や雪穂が音ノ木坂の3年生となり、新入生にμ'sの伝説を語るという形で物語は幕引きとなる。ここの場面はBGM『Days Have Passed By』でぼくは既に泣いてしまっていた。μ'sは物語の中で本当に終わったのだった。二人の「μ'sの最後のライブは...」の台詞の後、最後の楽曲にしてEDである『僕たちはひとつの光』のライブパートになる。

その出来映えについてはもはや神懸かっていたというレベルであった。μ'sのメンバーの名を潜ませ、全力で泣かせにかかってくる歌詞。μ'sの最後にふさわしい湿っぽくならないほどに明るく、それでもどこか切なくなる絶妙なバランスの曲調。もはや手書きと見分けがつかないほどの出来の3DCGモデルで繰り出されるダンス。「いつかは散る事になるが、だからこそ美しいと言える」花をメインとした映像演出。全てが最高であった。

この『僕たちはひとつの光』は非常に興味深いライブパートである。半分ファンタジーであり、ミュージカル的要素を備えたこの作品の中で、果たしてこのライブはどの次元で行われたのだろうか。つまり

・「物語と全く関係がない、映画の観客である我々に向けた、いわば夢の中のライブ(ミュージカルとしてのライブ)」

なのか、それとも

・「ドーム開催が決まった第三回ラブライブに、ゲストで出演したという物語の延長線上のライブ(彼女たちの現実世界のライブ)」

一体どちらなのかということである。

前者である根拠として、あまりにも演出が現実離れし過ぎている、本当にファンタジーの世界のような演出が多様されている、ことが挙げられる。確かに「昼と夜が一瞬で入れ替わる」「綿毛のようなオブジェクトがいくつも宙に浮いている」などやりたい放題である。

逆に後者の根拠として、劇中において「ドームにゲストとして呼ばれる」「真姫が『僕たちはひとつの光』の作曲をしている」ことに言及している点が挙げられる。

つまり、どちらでもあり得るのである。いやそれ以上に答えは簡単であった。

 

『前者の説と後者の説、両方の意味を含めたライブである』ということではないだろうか。これならまさにラブライブ!の最後に相応しいのではないだろうか。『現実と仮想世界とを限界までリンクさせる。』ことが最大の強みであるこの作品の最後を飾るライブとして。もし本当にそうだとすれば、脱帽である。ラブライブ!として、最高の終わり方であるといえるだろう。

 スタッフロールが流れた終わり、劇場が明るくなった後もしばらくは席を立てなかった。周りはぼくと同じように涙で目を腫らしたオタクたちでいっぱいだった。そして全員が「何か信じられないようなものを観た」といった表情であった。恐らくぼくもそんな顔をしていたんだろうな。

眠い頭で書いたため非常に偏った、ちぐはぐなレビューになってしまったが、ここでひとまず終わらせようと思う。何はともあれ、この映画はぼくが生涯で一番多く観た映画になったことは間違いないだろう。時間とやる気があればもっと詳細なレビューを改めて投稿したいなと思う。とりあえずおしまい。

夢の終わり

27年前の今日、何があったかご存知だろうか。天安門事件である。この事件は中共にとって大変都合が悪い出来事であるため、中国国内では未だに厳しい情報統制が敷かれている。

しょっぱなから何を書いているんだこのバカと思うかもしれないが、最後まで読んで欲しい。

今年の4月4日未明、新田さんのAV出演騒動が起きた。それ以降彼女が定期的につぶやいていたTwitterアカウントは騒動から丁度二ヶ月たった今日に至っても、一切発言しなくなった。まぁ事が事だけに当然かもしれない。

ぼくは前のエントリーで散々書いた通り、新田さんのファンであった。問題のAVを見てすぐに、「これは新田さん本人である」と確信出来た。(あんなの声聴けば分かるだろうが...)その日のうちに、新田さんの所属事務所のHPに声明文が出された。かいつまんで説明すれば『審議中であるが新田本人ではないと結論づけました。また弁護士とも相談中です』とのことであった。

「やっちまったな(;´'-'`)」としか言いようがない。これは考えられうる最悪の悪手であった。事務所は嘘を突き通さねばならなくなった。もちろん新田さんもである。彼女に関わる全員が、ファンですらも、「公然の嘘」を信じなければならなくなってしまった。あるいは信じるフリをしなくてはならなくなった。事態は道化で溢れる地獄のような状況に突入してしまったのである。あーあマジでやっちまったよ。

 

前置きはここまでにして、本日6月4日、パシフィコ横浜で開催された騒動後初めてのライブイベント「新田恵海 LIVE 2016 EAST EMUSIC 〜つなぐメロディー〜」のレポートに移ろう。

ナニがつながったんですかね...?

 

自宅からパシフィコ横浜の隣接するみなとみらい駅まで、電車を乗り継ぐ事3回、およそ1時間半、「クイーンスクエア」という複合施設から連絡橋を超え、パシフィコ横浜国立大ホールにたどり着く。なんとも分かり辛い道のりであった。連絡橋の辺りからチラホラとぼくと"同類"であろうオタクたちが、隠しきれないオーラを発しながら魑魅魍魎の如く現れて来た。殆どは連れと来ているらしく、他のオタクと楽しそうに談笑していた。

そんな光景を尻目に歩みを続け、目前に湾を望むパシフィコ横浜の正面にたどり着いた。見渡す限りの海、そしてオタクたちである。おぞましくもあり、どこか親しみを覚えるような情景であった。

ホール入り口では物販が開催されており、新田さんと親交のある著名声優、企業などからのフラワースタンドが設置されてあった。ここでの紹介は割愛するが、そうそうたる面々からのフラスタであった。また有志のファンからによるフラワースタンドもいくつか設置してあった。涙が出るね。

物販はスルーし、フラスタを見物し終わった後、一旦ホール外に出て辺りを散策する事にした。開演までの時間は十分にあった。一服してから、周りのオタクたちを観察する。仏頂面をしてるぼくとは対照的と言っていいほど、笑顔が弾けんばかりのファンで溢れていたように見えた。男女比は20:1といった感じだろうか。年齢層は比較的高め、中学生や高校生に見えるようなファンはいなかった。そして目立つのは穂乃果のグッズやオレンジ色のジャージ。二ヶ月前の東京ドームで散々見たような姿をしているファンが多かった。一体いつまでμ'sの幻影に縛られているのか。流石に穂乃果に新田さんに失礼だろうと辟易してしまった。

 

いよいよ入場開始の時刻となった。外は風が強いこともあって、ぼくは早めに入場することした。チケットはもちろん本人名義なのでなんの心配もない。が、チケットをもぎりに渡し、半券を返してもらったぼくを待ち受けていたのは、金属探知の検査と手荷物検査であった。といっても厳正なものではなく正直言ってガバガバな検査で、危険物を持ち込もうと思えば恐らく突破出来るだろうな言えるレベルの検査であった。オイオイ大丈夫かよ...

チケットに記された自分の席に向かう。二階席の中程よりやや前方。見やすいとも見づらいともいえない半端な席だった。高いBDを先行予約して手に入れたシリアルの席なのにあんまりである。持って来たキングブレードに電池を入れ、隣席のデブ女襲来に冷や汗をかきつつ静かに開演を待った。会場内には新田さんの楽曲が流れ、入場してくる観客が多くなるに連れて曲へのコール、いわゆる準備運動が目立つようになってくる。

ぼくはライブ中一言も声を発さなかった。今日はライブを楽しみに来たのではなく、自分の気持ちに折り合いをつけるために来たのだから。

開演時間となり、会場内のテンションは最高潮まであがって来たが、およそ10分遅れでライブが始まることとなった。あくしろよ。以降はセトリ順に簡単に書いていく。

 

 

(1)『盟約の彼方』4thシングル表題曲、TVアニメ『ラクエンロジック』ED曲

何やらスタイリッシュな映像が前方大スクリーンに流れ、壮大なイントロで一曲目が始まった。衣装は緑を基調としたドレス風。髪型は編み込みにポニーテールであった。例の騒動の後、痩せたと思われていたが今日見た限りではそれほど体格が変わっているように見えなかった。

(2)『EMUSIC』1stアルバム収録、表題曲

コールが多めになるたいへん盛り上がる曲である。ぼくは地蔵になっていたが。

(3)MC1  簡単なあいさつを30秒ほど

(4)『探求Dreaming』2ndシングル表題曲、TVアニメ「探偵オペラ ミルキィホームズTD』ED曲

ミルキィらしからぬ真面目な感じだが個人的には好きな曲。PVの安っぽさはどうにかならなかったのかよ。 

(5)『優しい世界 そして未来へ』3rdシングルカップリング曲

アイリッシュ調(?)というのだろうか、軽快なメロディーで非常に高音で歌う曲。新田さんやっぱり歌上手いなぁ。

(6)『言葉より強く』1stアルバム収録曲

しっとりした、それでいて力強い男性目線のラブソング。良い曲だぁ。

(7)MC2 EMUSICとはどういった意味が込められているのかと言う話を一分ほど。正直どうでもいいので覚えてない。

(8)『HEATFULL WISH』 ゲーム『リトルウィッチパルフェ 黒猫魔法店物語』OP曲

新田さんの実質の歌手デビュー曲である。ぼくは音源を持っていないのであまり聴いた事がなかった。まぁまぁ良い曲ではあった、かな。

(9)『想いよ届け』2ndシングルカップリング曲、ゲーム『ひとつ飛ばし恋愛V』OP曲

新田さんの曲の中でもかなり好きな曲。ゲームはプレイしていないが。余談だが『ひとつ飛ばし恋愛』は元はエロゲである。新田さん芹なづなは出演していないぞ。

(10)『想像を超えた世界』1stシングルカップリング曲

それほど好きな曲ではない。以上。

(11)MC3 バンドの紹介。そう、今回のライブは生バンド演奏である。豪華だね。上座のギタリストがイケメンだった。バンドのメンツはAVを見たのだろうか。非常に気になる次第である。

(12)『スピカ』1stアルバム収録曲

またまたしっとりした曲。バンド演奏との相性が良いように感じた。正直この曲を聴いた時「新田さんのファンを続けてもいいんじゃないだろうか...」と心が揺れた。それ程に良い曲であった。

 

 

前半終了である。楽しみに来た訳ではないと自分に言い聞かせながらも、やはり新田さんのライブを、歌声を楽しんでいる自分がいた事を認めざるを得なかった。曲は良いのだ、本当に。だからこそあんな騒動を起こして欲しくなかった。ぶち壊しにして欲しくなかった。今となっては何を言ってもどうにもならないのだが。

 

5分程新田さんの変なコスプレの映像が流れた後、衣装をまたしてもグリーンのチュチュスカート、花柄のトップスに変更してライブ後半がスタートした。

(13)『笑顔と笑顔で始まるよ!』1stシングル表題曲

後半はアップテンポな盛り上がる曲でスタート。振り付けが可愛らしい。1stシングルのジャケットの"キツさ"は歴史に残るレベルである。よくあれにGoサイン出したな。

(14)『Rainy*flower』1stアルバム収録曲

雨模様を可愛らしく歌った曲。昨年の1stライブでも披露したように、黄色い傘を使ったダンスを見せた。モニター演出も雨模様だった。

(15)MC4 ライブのサブタイトルでもあるつなぐメロディーは緑色を連想するらしい。なので今回のライブは緑を基調とした衣装を使っているようだ。

(16)『Dear everyday』1stアルバム収録曲

仕事に、学校に頑張るファンへ向けた曲。新田さん、あんたがいろんな意味で頑張らないと駄目だと思うんですがそれは...

(17)MC5 「ここで皆さんにお話があります」マジなトーンと真剣な表情で話す新田さん。会場が一瞬で静まり返る。遂に来るか...と誰もが思った事だろう。もちろんぼくも身構えた。いよいよ新田さんの口から例の騒動についての釈明が聴かされるのだろうと。しかし内容は「去年のライブで私が撮った写真が一枚もろくに撮れてなかった!みんなごめんね!」というものだった。フザケンナ!

(18)『WONDER! SHUTTER LOVE』1stアルバム収録曲

新田さんの楽曲の中で最も好きな曲である。どこらへんが好きかと言われると上手く説明は出来ないがとにかく好きな曲である。カメラで写真を撮ると言う演出があり、前述の写真云々はこれのことである。今回は、前回トイカメラで失敗したので、デジカメにしてリベンジとの事だ。バンドのマニピュレーターもカメラで写真を撮りまくっていた。

(19)『きらめきを夢見て』1stアルバム収録曲

新田さんが作詞、作曲を担当した曲。今までの人生とこれからを歌った内容。めちゃくちゃ良い曲ではあると思う。だけど...

(20)MC6 内容を覚えていない

(21)『つなぐメロディー』4thシングルカップリング曲

新田さんが作詞した曲。この曲をもってライブ本編は終了となる。大サビにてメッセージが書かれた銀テープが発射された。

 

ここからはアンコールとなる。4分程アンコールの大合唱が続いた。なげーよ

EC(1)『世界ノ全部ガ敵ダトシテモ』 ゲーム『ケイオスリングスⅢ』OP

難易度が高い曲である。それでもしっかり歌いきる新田さん。やっぱり歌は上手い。

EC(2)MC7 ファンクラブ限定のグッズが今日から販売開始されることが告知される。 (´_ゝ`)フーン

EC(3)『NEXT PHASE』3rdシングル表題曲、TVアニメ『カードファイト!ヴァンガードG』ED曲

恐らく新田さんの楽曲で一番盛り上がる曲ではないだろうか。ぼくは相変わらず地蔵であったが。去年のブシロードライブでは死ぬ程声を張り上げた事を覚えている。あの頃に戻りたいね。

 

あいさつもそこそこに新田さん退場。ダブルアンコールとなる。2分程の「もういっかい!」の大合唱の後、新田さん登場。

 

WEC(1)MC8 再びバンド紹介。今度は長めの紹介と、メンバーから一言があった。そして新田さんにマイクが戻り、新曲の披露を発表。(;´'-'`)

WEC(2)『暁(アカツキ?)』新曲

カッコいい系の曲だったが、いまいちピンと来ない感じだった。

WEC(3) MC9 新田さんによる真面目な話。要約すると「自分は本当はネガティヴな人間であり、怖じ気づいてしまう事がある。後ずさりしてしまう事もある」「それでも誰か一人でも私の歌を聴きたいと言ってくれるなら、私は歌いたい」「私は歌を捨てる事は出来ない!」という話である。これは宣言とも見て取れる。これからも何の変わりもなく歌手活動を続けていくと言う宣言である。新田さんのファンであったぼくが死んだ瞬間であった。これは二度とAV騒動に言及するつもりはないという指針の現れであった。この人はこの先永遠に嘘をつき続けていくのだ。ぼくにはもう耐えられなかった。

WEC(4)『OURS POWERS』1stアルバム収録曲

もうどうでも良くなっていた。早く帰りたくて仕方がなかった。

挨拶をし、ライブは終了となった。

 

 

 

今日のライブで自分との決着はつけた。新田さんのファンでい続ける事は、ぼくには出来なかった。

イメージの問題は大きい。AVのショックは計り知れないものであると思う。それよりも、

嘘をつき続けることに我慢が出来なかった。全部が薄っぺらくなってしまった。彼女に関わる良い思い出が、全部台無しになってしまった。

あの騒動を無かった事にする。その方針をファンは受け容れるしか無い。自分を騙しながらファンであり続けるしかない。心に大きなつっかかりを持ったまま、歌を聴き、彼女を応援する。とてもじゃないがぼくには耐えられない。ぼくは答えが欲しかった。無理な事を言ってるかもしれない。それでもあの騒動への答えが欲しかった。何らかの変化が欲しかった。

 

冒頭で天安門事件のことを少し書いた。正直新田さんの界隈はあの状況より奇妙なものに見えた。誰もが分かっているのに、何も言い出さないし、言い出せない。新田さんサイドも、大多数のファンも。言っても状況が悪い方向にしか転ばないからである。偽りで固められた現状が、ベストになってしまっているからである。それで本当に良いんだろうか。人それぞれといったらそれまでだが。

 

散々こき下ろした感はあるが、それでも新田さんには感謝したいと思う。歌は本当に素晴らしかった。短い期間だったがファンでいられて幸せだった。

もう二度とブログでは新田さんに言及しない。ぼくにとってもその方が良いのだろう。

今日で、長い間ぼくにかかっていた魔法は、完全に解けてしまった。夢なんか見ない方が気が楽になるもんだよな。おしまい。

 

恨みつらみ

新田さんのライブまで、あと2日となった。

新田恵海さんについては詳しく書く必要も無いかもしれない。今となっては完全に悪い意味で名が通ってしまっている。彼女は声優であり、歌手でもあり、声優ユニットμ'sのセンターであり、何よりもぼくが初めて「この人を応援していこう」と本気で心から思った声優アーティストであった。

新田さんを知ったきっかけは勿論ラブライブ!だった。それも当たり前で新田さんは、はっきり言ってラブライブ!(μ's)以外ではパッとした声優の仕事は無かった。と思う。

それでも歌は上手く、本人も「歌う事が大好き」とラジオ等で何度も発言しており、音大を卒業してるということもあって実力派ではあると思う。(ソロ活動もアイドル寄りの売り方をしていたが)

 

ラブライブ!のニコ生配信では初期の頃からパーソナリティとして出演しており、μ'sのメンバーの中ではファンの目に触れる事が最も多かった人であると思われる。割と遅くからラブライブ!のファンになった自分としても、過去のニコ生映像を観て、当時の最新のニコ生配信も観てと、やはり新田さんの映像や、話に触れる事が多かった。

そして個人的には新田さんの見た目が好きだった。今でこそ散々な言われようではあるが、ぼくには低めの身長、ふくよかな体系、何より眩しい笑顔がどストライクだった。自分で書いてて気持ち悪いなこの文章。その時までアイドル(声優)のファンになったことは無く、不可解な、だが熱い感情が芽生えていた。今思えば新田さんを好きになった事でラブライブ!熱が加速度的に上昇していったのだろう。そうとしか思えない。キャラクターとキャストを同一視させ、リンクさせる。その売り方にぼくは、まんまと引っかかったのだった。

 

アイドルに関する永遠のテーマなのかもしれないが、「ファン」になることは淡い(人によっては濃い)恋愛感情の一種なのだろうか?難しい話ではある。自分はどうだったのだろう?確かに、ある種の恋愛感情のようなものだったのかもしれない。それでも「性的に魅力的だから」といった下卑た感情ではなく、臭過ぎて嗤われるかもしれないが「頑張っている姿が見たい」「歌っている彼女を応援したい」という純真な気持ちが強かった。これだけは本当だった。

 AV騒動の後、とある飲みの席で新田さんの話題になった時、場を和ませようと冗談で言ったのかもしれないが「好きな声優の裸とSEXが見れんたんでしょ?喜べば良いじゃん!」と言われた事があった。最初は何を言われたのか良く理解してなかった。「どういう意味なのだろう?」と一瞬考え、ほんとにその言葉通りの意味であると気付くのにたっぷり3分はかかった。自分には新田さんのあられもない姿を妄想した事は一度も無かった。

 

ぼくはアイドル声優のファンになるにはある意味ピュア過ぎたのかもしれない。そして新田さんと言う個人に、あまりにも清廉潔白なイメージを抱いていた。「裏切られた」という感情が全くなかった訳ではない。でもそれより、「勝手な夢を見ていた」自分が何よりも愚かしくて、情けなかった。

 

夢を見るのは勝手だが、誰もその責任を取れない。自分の中で未だに認めがたい事実に、自分自身で決着を付ける必要がある。自分で夢を見たのだから、自分でその夢を終わらせなくてはいけないのだと思う。

新田さんのアルバム「EMUSIC」を聴きながら、このブログを書いていた。良い曲ぞろいのアルバムで「WONDER!SHUTTER LOVE」が特に好きな曲だ。2日後の新田さんのライブ、大成功とまではいかなくても、良いものになって欲しい。なんとなくそう思った。

 

 

 

風邪を引いた

大した症状ではないが風邪を引いた。

午前中から年寄りでひしめく小さなクリニックへ向かった。看護師が言うにはインフルかもしれないから、念のため検査をするとのことで、鼻の中に検査の綿棒を突っ込まれた。けっこう痛かった。結局インフルは陰性で、解熱剤と抗生物質をもらった。

今日は午後から講義があったが、体が怠いのでサボらせてもらった。軽く食料を買って、家でごろごろしていたがそれだけでも休養にはなる。

 

スクフェスは穂乃果イベのメドフェスが明け、追加されたURは予想通りの希だった。スキルは回復だが、イラストが非常に可愛い。メガネをかけた希は新鮮だった。覚醒後の姿はごてごてした衣装であまり好みではない。

さっそく貯めておいた勧誘チケット7枚を使う。結果は全てR。まぁ期待はしてなかった。次に石100個で22連ガチャ。結果はSR2枚(ことり、希)他全部R。補助チケットが5枚貯まったので補助ガチャ。SR(・8・)。

ガチャなんてこんなもんだよな。今は惰性で続いているスクフェスだけど、そのうちぱったりやらなくなるんだろうなんて考えると、そんなに残念でもなかった。

 

あんなに熱中して追いかけていたラブライブ!もファイナルライブを終え、直後に新田さんのAV騒動。今となっては熱が冷め、気持ちも醒めてしまった。どんなものにも終わりが来るとはいえ、あの終わり方はあんまりだと思う。

今のぼくの鬱屈した感情にも早く終わりが来ればいいのに。

 

 

現況

 実質この記事が一本目の投稿だろうか。

編集なんかも色々試してみたいところではあるけど、どうにも自分にはデザインなんかのセンスは皆無で、めんどくさい事は嫌いだ。

それはさておきタイトル通り、今の自分の置かれている状況を整理したいと思う。センター試験でミラクルを起こし、某要塞大学に入学し、だらだらと過ごしていたらもう4年生になっていた。ぼくの周りは就活やら何やらで忙しそうに飛び回ってる。

ぼくも3年の中盤辺りから公務員試験の準備を始めたが、正直なところ全くといっても良いほど勉強はしていない。地元県庁職員の試験までは一ヶ月を切っている。そこで大卒程度の警察官にシフトチェンジを考えている。こちらも試験までは一ヶ月とちょっと。時間は全く足りないのだが、筆記試験は教養科目のみで、二次試験(面接など)は筆記試験の成績が反映される事が無い。倍率もそれほど高くないので狙いめだとは思う。

こんな理由で警官を目指すのはなんとも情けない話だけど、定職に、それも公務員になれるならば何だって良いだろう。両親も喜んでくれると思う。

仮に公務員内定をもらったとしても、次は大学の卒業が待ち構えてる。取得単位はギリギリ足りているが、大きな問題は卒論である。正直全くやる気がない。幸いゼミの担当教授はゆるい方だとは思うから、まぁ何とかなるだろう。

 

書きたい事はまだまだあるけど今日はここら辺にしておこう。自由な縛られない文章を書くのは嫌いじゃないみたいだ。

開設

 ブログを作るのは初めてだ。

文体もどうしようか迷ってる。敬語調の方がいいですかね?

 

Twitterの方がネガティヴで長文気味になると「くっせえなこいつ...」と思われそうだったので、ブログを始めたといっても良いかもしれない。

個人の日記みたいなものになるとは思うけど、誰かに読んでもらえたら少し嬉しい。かも。